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千葉のレポート

「没後20年 ルーシー・リー展」千葉市美術館

2015-07-11

7月7日、「没後20年 ルーシー・リー展」が千葉市美術館で始まり、記者レクチャーに参加してきました。

ルーシー・リーと聞くと2010年に国立新美術館での展示を思い出す方も多いかと思いますが、今回の展示はその続編といってもよい内容となっており、大半が日本初公開です。

展示会場は、以下の3部構成で約200点の展示となっています。
I 初期−ウィーン時代 1921-38年
II 形成期−ロンドン時代 1938-70年
III 円熟期−1970-90年

轆轤によって生み出される作品は、指のあとを残さないように金属のへらを用い、乾かしてから、釉薬にザブンとつけることはせずに、丁寧に釉薬を塗ります。釉薬のレシピはノートに残っているそうです。そして1度だけ電気釜に釜入れをします。
金属の針で削る「掻き落とし」、「掻き落とし」+「象嵌」、色の違う粘土を合わせて轆轤でひきあげる「スパイラル技法」、パーツを分けて作られる「コンビネーション・ポット」、象嵌のバリエーション「ニット文」、掻き下ろすというより削り取る「鎬文」、筒型でまるめる「ポテト」、花がひらいたようなゆらぎが晴れやか「朝顔型」、熔岩のようにみえる「熔岩釉」、二酸化マンガンを入れ鮮やかなブルー「ブロンズ釉」、ルーシー・リーといえばの「ピンク釉」など、どの技法も繊細で美しく精巧な中にあるゆらぎ感がうっとりさせてくれます。
始めはバーナード・リーチに認められなかったそうですが、確立された技法による作品はどこか民芸を思わせる感じがし、思わず暮らしに取り入れたい衝動にもかられました。

「国内に個人コレクターも多い、日本人の好むルーシー・リー、なぜ日本人はルーシー・リーの作品が好きなのかを考えながら見るのも楽しいです。」と学芸員からのアドバイスもいただきました。

今回、記者レクチャーでは、ルーシー・リーが得意だったチョコレートケーキを再現したものがふるまわれました。会期中、美術館11階の「レストランかぼちゃわいん」で楽しめます。
ルーシー・リーの器をじっくり鑑賞して、ゆっくりお茶を楽しんで、素敵な時間を過ごすことおすすめします。

そして、もうひとつのおすすめが、撮影スポットです。ルーシー・リーの工房にお邪魔して一緒に過ごしているかのような写真が撮れます。「モノクロ」で撮ると、よりリアルに撮れますよ。


千葉市美術館開館20周年記念 没後20年 ルーシー・リー展
http://www.baywave.co.jp/modules/event1/?smode=Monthly&action=View&event_id=1634

「没後20年 ルーシー・リー展」オリジナルケーキ販売
http://www.baywave.co.jp/modules/event1/?smode=Monthly&action=View&event_id=0000001654




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