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とっておき千葉
MotoGP世界選手権Moto2クラス 中上貴晶 選手
今年の千葉ドライブプロジェクト(通称ドラプロ)一発目は!
昨年後半から企画を立ち上げベイウェーブとしても温めてきた千葉県出身レーサー対談です!!
レーサーと言っても白坂選手が戦う自動車レースではなく、MotoGP世界選手権Moto2クラス参戦中のバイクレーサー中上貴晶 選手をお迎えし、4輪レーサー×2輪レーサーの対談をお送りいたします。
レース、サーキット、千葉県出身という同じキーワードを持つお二人ですが、似て非なる全く違う世界で戦うアスリート。
モータースポーツ初心者でも分かりやすく、そしてプライベートな千葉情報などなど沢山の質問に答えて頂く事が出来ました!
閑静な住宅地にお洒落なカフェ ベンチ コーヒー(BENCH coffee)
今回の対談場所は千葉市若葉区高品町にあるベンチ コーヒー。
JR総武本線/東千葉駅から徒歩15分、車で約5分、千葉駅方面から高品交差点を都賀方向へ向かい右手に見える最初のコンビニエンスストアー脇の道を住宅街へ数十メーター入ると左手にベンチ コーヒーがあります。店の前の専用駐車場以外にも近くにはコインパーキングがあるのでドライブ中に訪れるのにも最適です。
ベンチ コーヒーの前で白坂選手を待っていると、閑静な住宅地にきらりと落ち着いた輝きを放つ車がゆったりと停まりました…
今回はマセラティ幕張店様に車両協賛いただきマセラティ ギブリSで登場です!
ネイビーのジャケットを羽織った白坂選手とギブリSのボディカラーが綺麗にマッチしていていつも以上に大人な雰囲気が演出されます。
白坂選手曰く、「普段大人な雰囲気とは真逆な人間ですから!!」との事でした…(笑)
店内には薪ストーブがあり、天然木本来の風合いを持つムク材で作られたテーブルや椅子、シンプルでお洒落なインテリアが置かれ、とても落ち着く空間が広がっています。
自然派ワインが並ぶワインセラー、カウンターまわりにはキッシュや手作りの焼き菓子、1杯ずつドリップされるコーヒーの香りが漂います。
そこへ中上選手も合流。
偶然にも、本日のテーマカラーが決められていたかのようにネイビーのベストを着た中上選手。
いつも思うのですが、レーサーは本当にみんなオシャレですよね!
スタイルが良いのでそう見えるのでしょうか??
今回の対談は、店内奥のテーブル席を貸切らせて頂き、隣のテーブルでは中上選手のマネージメントをお手伝いされているご家族や関係者がお茶をしながらのアットホームな雰囲気で対談開始です。
初対面の二人 いよいよスペシャル対談スタート
- 今日はよろしくお願いします。
実は昨年この対談企画が持ち上がり、10月11日のMotoGP世界選手権で中上選手のレース、11月15日にSuperGTで白坂選手のレースと約1ヶ月の間にツインリンク茂木で2度のレース観戦させていただきました。モータースポーツファンには堪らない観戦スケジュールだったと思います!その節はご招待ありがとうございました。
そういった部分でも今回ベイウェーブとしても凄く楽しみにしていた対談ですが、お二人はこの取材で初対面ですよね? - はい、初対面になります。僕はすごく前にTVで小学生?くらいの中上君の特集番組を見た覚えがあったので、今会った瞬間「わ!大人になってる!」って思いました(笑)
- 10年前くらいの番組ですよね!?(笑)
2輪と4輪とでは同じサーキットでもスケジュールも違ったりしてリンクしている部分って意外と少ないんですよね。 - そう。意外とバイクのレースをサーキットで見る機会も少ないし、共通の知り合いとかも少ないんですよ。僕の友達が少ないだけかもしれないけど…(笑)
僕はプライベートでそんなにレーサーと過ごすタイプじゃないけど、普段はライダー仲間と過ごすタイプ? - 実は僕もプライベートではあまりライダーと過ごすタイプではないですね。意識してるわけではないんですけど…日本に帰ってきた時の休日は地元の友達と会ったりしてます。
- 今回はドラプロとして初めてモータースポーツ選手対談になるんだけど、モータースポーツ初心者向けに中上君の参戦レースの話などを聞きたいと思ってます。
僕らだけで話を進めるとマニアックな話題に走っちゃうと思うので気をつけて(笑) - そうですよね!絶対マニアックな話に進んじゃいますよね(笑)
MotoGP世界選手権Moto2クラスを教えて!
- 早速ですが、中上選手の参戦しているレースについて教えていただけますか。
- はい、僕はバイクレースの世界選手権Moto2クラスに参戦しています。
排気量別にMoto3、Moto2、MotoGPという3クラスがあって、最高峰クラスになるMotoGP参戦を目指して今季は昨年に続きMoto2クラスへ参戦します。 - みんなMoto2クラスは下のカテゴリーだと思ってしまうかもしれないけど、世界選手権に出れる事自体が凄い事だし、そこで表彰台に立つ事は物凄い価値ですよね!特にマシンの差が出にくいMoto2クラスで勝つのは凄く大変だと思う…
- そうなんです。Moto2ではマシンのパーツの殆どが全車同じ物を使うルールなので、マシンの差がなくて予選では1秒の中に20台以上が入る事もあります。
- 20台って凄いね!僕ら4輪(ツーリングカー)の世界はマシンやチーム力の差が凄く出る。その難しさや楽しさもあるけど、昨年みたく全く戦えないマシンに乗ってしまうと…(苦笑)。性能差がないクラスの大変さもあるけどやり甲斐もあるよね?
- はい。このクラスでの結果は将来にも繋がると思いますし、結果を残せれば達成感や自信にも繋がりますね。
アスリートの精神コントロール
- モータースポーツの世界ではマシン等、道具の必要性が高い特殊なスポーツというイメージがあります。その中での精神的な厳しさやモチベーションの維持も大変ですよね?
- たしかにモータースポーツはマシンの差が出たりするので、道具という部分の重要性は高いと思います。マシンやセッティングの問題なのか自分の運転の問題なのかって部分をきちんと判断する必要があると思います。
レースウィークはフリー走行、予選、決勝とあっという間にスケジュールが進行するので流れが悪くても精神的なコントロールは大切ですね。中上君は良い流れじゃない時はどうしてる? - レースで成績が全然残らず不甲斐ない成績に終わった時は、もちろん落ち込みますしレース直後から数時間は結構考えますね。リザルト全部出してウィークの始まりから何がどうだったのか。例えば最初は調子がよくて最後の成績が残らなかった場合どこで歯車が狂ったのか、ここまで調子よかったのになんでだっていうのを考えます。でも短時間で答えを出して後には引きずりたくないタイプなので、夕飯の時にはもう成績を残した選手かのように立ち直ってます!(笑)
- 20代前半でそうやって気持ちを切り替えられるのは凄いと思う。アスリートとして凄く尊敬できる部分です。僕なんて今でもずっと引きずっちゃうもん(笑)
ただ、その悔しさが次のレースまでのモチベーションになってまたトレーニングに励めたりしますね。精神的な部分は意識的にそうしてるの? - 落ち込んだ状態でチームスタッフと接したくない事もありますけど、親の影響が大きいと思います。子どもの頃はずっと家族のサポートの中でレースをしていて遠征など一緒にいる時間も凄く多かったのですが、レースで失敗しても失敗を悔やむよりも次頑張れば良いじゃん!ってスタンスでした。その部分が自然と今でも影響してると思いますね。
似て非なる装備の違い!
- モータースポーツの道具と言えばウェアも特殊ですよね?そういった装備品の拘りはありますか?
- ヘルメットのカラーリングに対する拘りはドライバーもライダーも同じだと思うけど、僕らはスーツを始めインナーやグローブなども含めて耐熱性って事が大きな違いだと思います。
- そうですね!僕たちのスーツは革素材で年間で4〜5着くらい用意されてます。
- 5着も!?僕は昨年だと2着用意されていて土曜と日曜で使い分けてました。
- 2輪の世界は転倒がつきものなので…。転んだりしたら交換しますが、革が身体に馴染んだ物を着たいので汚れたりしなければ1年間1着で過ごしますよ。
- え!?1着で!?臭いとか平気なの??(笑)
- 僕もそれは絶対に嫌なのでマネージャーに任せないで自分でファブリーズしまくってます。(笑)白い部分が汗やバイクの排気とかで黄ばんでくるとスタッフに言われます(笑)それくらいになるまで馴染んだものを着たいですね。
- レーシングカーはコックピットが50度以上になったりするので汗の量が凄い!毎セッション新しい物を着たいくらいだけど1着が高価なので…。
- そこまで熱いんですね!僕らは風に直接当たりますし、そこまでの汗の量にはならないですね。
プライベートな千葉での過ごし方
- ここで一度レースの話題から離れ、もう一つのお二人の共通点「千葉県出身」の部分を聞かせて頂きたいのですが。プライベートな時間を千葉で過ごす事はありますか?
- 僕は千葉のスポンサーも多いので何かと千葉に戻る機会は多いですね。
- 僕も日本に戻ると地元で過ごす事が多いです。人混みが苦手なので用事がないと東京とかにも行かないですね…
- 東京が苦手だと遊びに行ったり買い物とかは地元以外どこに行くの?
- 幕張に行きますね。海も近いしオレアジというイタリアンに行ったりします。
- それでアウトレット行くパターン!?
- はい、そうです!(笑)
- それ僕も全く一緒!!(笑)あのレストランはテラス席があるからワンコ連れて行けるからよく使う!そのままアウトレットも散歩出来るし。
- え、それ知らなかったです!僕も犬を3匹飼ってるので良い情報聞きました!あと、実家は海まで15分くらいなのでよく犬を連れて海にも行きますね。日本に帰って必ず行きたい寿司屋が成田山の参道にあって空港帰りにはよく家族と行きますね。
- 僕たちかなりの千葉っ子ですよね!(笑)
- 意外とファンの方々は幕張辺りでお二人と会えるかもしれませんね!(笑)
- そう言えば僕、家の近所をぼけーっと犬の散歩してるの目撃されててサーキットで言われた事あります(笑) 幕張歩く時も気を付けよ(笑)
- プライベートと言えばお二人とも応援していただいている美容室がありますよね?
- はい、僕は前回のドラプロ(第4回 ヘアーサロンBros 〜緩和〜)でも紹介して頂いた地元にあるBrosですね!
- 僕は津田沼にあるPapas&Mamasという美容室です。海外にいる時は難しいけど、なるべくレース前には髪を切って行きますね!小4の時からずっと同じ美容師さんに切ってもらってます。
- 小4からずっと今の髪型なの!?(笑)
- そんなワケないですよ!(笑)
対談の後もまだまだ続く!?
ベンチコーヒーの2階は、ムク材で作られた家具や雑貨などを展示販売(オーダーメイド可)しているということで見せていただくことになりました。2階へ移動しても二人の会話は止まらず、オフシーズンのトレーニングの話や二人にしかわからないサーキットの話、記事には書けないプライベートな話と続きます。そこへベンチ コーヒーのオーナーも加わりレースの話で盛り上がりました。
そしてこの後、関係者みんなで食事に行くことになりました。食事の間も「そうそう!」と共感したり「え!?そうなの!」と驚いたり似て非なる世界の関係者だからこその面白い話が飛び出し、楽しい時間を過ごしました。
マセラティ幕張
今回車両協賛いただいたマセラティ幕張の石田店長にお店について伺いました。
「現行車のご案内は勿論の事、ここ幕張店は自社工場も完備されアフターケアも充実しています。
中古車両も常時10〜15台以上ご用意していますので、ニーズに合ったマセラティをご紹介できます。
まだ出来たばかりの店舗ですが、少しずつ地元に根付けるお店にしていきたいと考えていますので、休日やお時間のある際にはご家族やお子様連れでもお気軽に遊びに来て頂けると嬉しいです!」
車両協賛
マセラティ幕張
http://www.maserati.co.jp/dealers/jp/ja/22-makuhari/
白坂選手 ドライビングインプレッション
マセラティ ギブリS
まさに「大人」といったイメージを持っていましたが、今回実際に触れてみて、見た目、内装、革や色使いへの拘りなどイメージを裏切らない車でした。
走らせてみて一番驚いた事は、乗り心地やシートの座り心地の良さは勿論ですがアクセルワークに対するトルクの出方がマイルドで大人仕様!
この手のビッグパワーな車はアクセルオンでトルクフルな車が多いけど、凄くスムーズで街乗りしやすい!
かと言って大人しいワケではなく、高回転でマフラーのバルブが開くと一気にやる気満々に豹変…イタリア車特有な遊び心も忘れてませんね!
こんな車が似合う大人にならなきゃなー(笑)
中上貴晶 選手
生年月日:1992年2月9日
出身地:千葉(山武市)
1996年(4歳)でポケバイに乗り始め、1998年(6歳)でポケバイレースデビュー、2001年にミニバイクレースデビュー。
MotoGPアカデミーを経て2008年と2009年の2年間125ccクラスに参戦。
2010年には 戦いの場を全日本ロードレース選手権に移し、2011年にはJ-GP2クラスでシリーズチャンピオンを獲得。
2012年からは再び戦いの場をMotoGPへ移し、Moto2クラスへ参戦。 2014年から「IDEMITSU Honda Team Asia」に移籍し、日本代表からアジア代表として参戦中。
Moto2クラスは、4ストローク600ccエンジンのワンメイクで争われるクラスで、エンジンに差がないため毎戦ハイレベルの激戦が繰り広げられる。このクラスで中上選手は何度もトップ争いを展開し、連続表彰台も獲得している。
Takaaki Nakagami Official Web Site
編集後記
対談から対談後の食事まで長時間、レーサーを目指すところから現在に至るまでやプライベートな話などいろいろ伺うことができました。
華やかなモータースポーツの世界、さわやかで格好のよい二人。しかし、この二人に共通しているのはもっともっと根底にある泥臭いまでの精神的な強さだと感じました。4輪と2輪で世界は違うので、キャリアもモチベーションの保ち方も、逆境を乗り越えるためのプロセスも違うのですが、夢に向かって、常人では向き合っていられない想像を絶する努力をしてきたのがリンクするのです。戦いの場に身を置く人間にしか出せない、言葉で言い表すことが難しいほどの雰囲気を何気ない会話の中で感じることができました。
ベイウェーブは、似て非なる全く違う世界で戦う二人のアスリートを今後も応援していきます。
意気投合した二人は一緒にカートトレーニングに行っていました。この対談がきっかけになれたことをうれしく思います。
Special thanks to Yukiko Takahashi
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