千葉のイベント
瀧口修造とマルセル・デュシャン
2011年11月22日〜2012年1月29日瀧口修造 (1903-1979) は、1938年、『みづゑ』誌上に「マルセル・デュシャン(調革の論理)」を、1955年には『藝術新潮』に「異色作家列伝12:デュシャン」を発表し、日本のマルセル・デュシャン受容において先駆的な役割を果たしました。けれども瀧口にとってデュシャンが真に特別の存在となるのは、スペインのカダケスにあるサルヴァドール・ダリ宅を訪れた際に、このダダの巨匠との邂逅を果たしたのちのことです。以後瀧口はデュシャンに深く傾倒し、最晩年まで精神的な繋がりを保ち続けます。
ヨーロッパより帰国した瀧口は、「ジャーナリスティックな評論を書くことに障害を覚えはじめ」、私的な執筆・創作活動に身を投じていきます。そのなかで、デュシャンの異名「ローズ・セラヴィ」を冠した「オブジェの店」の構想、『マルセル・デュシャン語録』の編纂、岡崎和郎の助けをかりての《檢眼圖》の制作など、最晩年に至るまで、デュシャンに触発された数々の試みと関わり続けました。それらの多くは、どちらかというと私的な性格を持つものと言えるかもしれません。ただ二人が出会った1958年から瀧口が没する1979年までの期間は、世界的にデュシャンに対する関心や評価が高まっていった時期とちょうど重なるため、瀧口の試みも、私的な領域にとどまらない影響力を持ちました。
本展は、300点を超える作品や資料をとおして、瀧口修造とマルセル・デュシャンの交流を紹介し、デュシャンが瀧口に与えた様々な影響を探ります。第1部では「大ガラス」を未完のまま放棄した1923年以降のデュシャンの作品を展示し、第2部では瀧口とデュシャンの具体的な交流やつながりを、二人の作品や写真・書簡等の資料によって編年順に跡づけていきます。また第3部では、ジャスパー・ジョーンズ、マン・レイ、荒川修作、岡崎和郎をはじめ、瀧口が交友を結んだ14人の作家たちによる、瀧口ゆかりの作品およびデュシャン関連作品を展示します。
【会 期】2011年11月22日(火)〜 2012年1月29日(日)
【会 場】千葉市美術館8階展示室、7階6-8展示室
【開館時間】10:00〜18:00(毎週金・土曜日は20:00まで)
*入場受付は閉館の30分前まで
*開館時間は節電等のため変更となる場合がございます
【休館日】12月5日(月)、12月29日(木)〜1月3日(火)
【観覧料】一般 800円(640円) 大学生 560円(450円)
*小・中・高校生、障害手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
*( )内は前売券、団体20名様以上、および市内在住60歳以上の方の料金
*前売券は千葉市美術館ミュージアムショップ(11月13日まで)、ローソンチケット(Lコード:35146)、セブンイレブン(セブンコード:013-483)、千葉都市モノレール「千葉みなと駅」「千葉駅」「都賀駅」「千城台駅」の窓口(1月29日まで)にて販売。
【主 催】千葉市美術館
【協 力】慶応義塾大学アート・センター/富山県立近代美術館
【お問い合わせ】
千葉市美術館
〒260-8733 千葉県千葉市中央区中央3-10-8
Tel : 043-221-2311(代)
【公式HP】 http://www.ccma-net.jp/