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ちばの人間探訪

「育児に悩む母親に自信を与えたい」

(左画像)
 臨床心理士 花澤佳子さん

育児が大変だと感じるのは自然なこと―

読者の皆さんの中にも花澤さんに元気づけられた方が多数いらっしゃるでしょう。保健センターや公民館の依頼を受け育児講座の講師を務める。2児の母としての経験と臨床心理士としての見解を織り交ぜ本音で話す。その語り口が実に気持ちよい。
「専門職の私ですらこんなものですよ」。自分の育児は反省だらけだと笑う。でも現在小学生のお子さん達はたくましく育っているという。

2歳児にこだわる理由―

特に力を入れているのが2歳児。理由はご自身の育児経験にある。子どもが2歳のとき子育てが辛いと思った。こんなに大変だとは…。そう思う自分は悪い母親?私自身に問題があるのか。日々悩んだ。2歳児・母親の心理について改めて勉強。そこで思った。「大変と感じて当然」だと。今でこそ「悪魔の2歳児」と称されているが、結婚と子育てが女の幸せなどという刷り込みも影響するのか、育児を辛いと思うことに罪悪感を抱き、自分を責める母親は多いのではないか。そういう毎日は精神的に疲弊するだろう。そんな状況は親にも子にも良くないのでは?との思いが膨らんだ。「育児を大変と感じて当然」「悪い母親じゃない」というメッセージを伝えたかった。それが育児講座の原動力となった。

講座が健全な母子分離のきっかけに―

花澤さんの講座は託児つき。母親と子どもは別室で過ごす。楽しみのために子どもを預けることに抵抗のある母親は多いが、講座が花澤さんのテーマのひとつである健全な母子分離のきっかけになっている。参加者のグループワークの間、花澤さんは託児室の子ども達を訪ねる。母親は育児に悩み、託児の際も不安げ。だが子どもたちは健やかで楽しそうに遊んでいる。それを見ると「お母さん、あなたの子どもは大丈夫、このまま自信をもって子育てして下さい」とエールを送りたくなるという。母親たちも「久しぶりに大人同士で話せた」「気分転換になった」と会場を後にし、輝く笑顔を子どもに向けている。「母親がリフレッシュし、子どもが別の大人にかわいがってもらう。どちらも大切な時間。ほんの数時間でいいのです。」と花澤さんは語る。

エイズ、どうか一人で悩まずに―

花澤さんは保健所でエイズに関する相談も担当。エイズ検査やカウンセリングが無料で受けられることを知ってほしい、一人で悩まず気軽に相談や検査をうけてほしい、と話す。



*DATA*

エイズ検査は第2・4火曜13:30〜15:30(第4火曜のみ18:00〜20:00も実施)
相談は毎週火曜10:00〜16:00(第4火曜日は18:00〜20:00も実施)と毎週水曜13:00〜16:00予約制。
匿名・無料。
043-238-9974(感染症対策課)


(2005年2月)


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