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ちばのココ知ってた?

ちばのこんなとこ、こんなこと、そこ知ってるのに・・・気づかなかった・・・を紹介しちゃいます。





激動の歴史の一端に触れられる場所がここに。
千葉市ゆかりの家・いなげ

愛新覚羅溥傑仮寓(あいしんかくらふけつかぐう)

中国清朝最後の皇帝で満州国の皇帝にもなったラストエンペラー愛新覚羅溥儀の実弟、溥傑氏は、満州国が建国された昭和7年当時は日本へ留学中でした。日満親善のために嵯峨侯爵の長女浩(ひろ)さんと昭和12年に結婚。稲毛浅間神社にほど近いこの場所で新婚生活をスタートさせました。日本と満州国との血縁関係を作るための政略結婚ではあったが、浩夫人は溥傑氏の人柄に惚れこみ心から尊敬して結婚し、温かい家庭を築いたといわれています。稲毛での半年間は、溥傑氏の友人や中国からの留学生が度々訪れるなど、賑やかな新婚の日々でした。

その後、日本の敗戦、満州国崩壊、ソ連抑留、戦犯、そして長女慧生さんを天城山心中事件で失うなど数奇な運命に翻弄された溥傑氏は、日中国交回復後の昭和50年に来日した際、浩夫人と共にここを訪れ「ここで暮らした頃が一生のうちで一番楽しかった」と懐かしそうに話しながらご夫婦で庭を散歩したそうです。

現在この家は千葉市が管理し、「千葉市ゆかりの家・いなげ(愛新覚羅溥傑仮寓)」と名付けられ、無料で一般公開されています。宮大工が立てたというこの家の床の間には溥傑氏自筆の漢詩や当時の写真などが展示されています。柱や建具には良質な材料が使われ、しかも丁寧に仕上げられており、保存状態もよく、庭園の手入れも行き届いております。

アクセス
住所: 稲毛区稲毛1丁目16番12号 国道14号沿稲毛浅間神社鳥居の脇。
交通: 京成稲毛駅より徒歩6分、JR稲毛駅より徒歩15分
時間: 午前9時〜午後4時30分
休館日: 毎週月曜日(祝日の場合はその日とその翌日)、祝日、年末年始
問合せ:
教育委員会生涯学習部文化課 TEL043-245-5960
市民ギャラリー・いなげ   TEL043-248-8723

 

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