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千葉のレポート

生誕140年 吉田博展

2016-04-18

4月9日、「生誕140年 吉田博展」が千葉市美術館で始まり、記者レクチャーに参加してきました。

明治から昭和にかけて風景画の洋画家として活躍した吉田博の画業を振り返る大回顧展です。
生涯、世界における自らの位置を考え続けた画家といわれた吉田博の作品は、湿潤な日本の風景をみずみずしく描いた水彩画、雄大な自然美を登山家ならではの視点からとらえた油彩画、浮世絵以来の技術を新解釈した木版画から「これが日本人の洋画だ」という答えが見てとれます。

ダイアナ元妃が愛した「瀬戸内海集 光る海」をはじめ、代表作と初公開の写生帖などを300点を超える作品が展示されています。

「ヴェニスの運河」は、夏目漱石の『三四郎』に出てくる三四郎と美彌子が「長い間外国を旅行して歩いた兄妹の画」を見て「ヴェニスでしょう」と美彌子がつぶやくシーンは「ヴェニスの運河」を見ていたのではいわれているそうです。

ひとつの木版を摺り分けている「帆船 朝」「帆船 夜」「帆船 午前」「帆船 午後」「帆船 霧」「帆船 夕」の木版画が並んで展示されており、しばし見とれてしまいます。

会場では、動画も配信されています。
文字を読みながらじっくり鑑賞するのが苦手という方は、動画を見ていただくと「日本人の洋画だ」という答えが導きだされた吉田博の作品への情熱がわかりやすいかと思います。


「生誕140年 吉田博展」
http://www.baywave.co.jp/modules/event1/?smode=Monthly&action=View&event_id=0000001761



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